コロナについての世間話をするとき

コロナに関する世間話が多い。
感覚による部分が大きいので、特になんとも思わないのだが、よく出るトピックについての定量的な知識をまとめておく。

ワクチンができれば

この文脈で言う、「ワクチン」は、たいていの場合、ワクチンと薬の両方が連想されていることが多い。
インフルエンザのアナロジーで考えてみよう。
スペイン風邪から始まり、恐ろしい感染症として人々の頭によく連想されているものは、インフルエンザだからだ。

インフルエンザで処方される薬はタミフルで、これが適用されるようになったのは2001年である。
2001年より前にインフルエンザにかかったら、薬はなかったのだ。効果も、発熱期間を24時間程度落とすことにとどまる。

ワクチンも、接種率が30%程度にとどまる中で、劇的な抑止力を誇るわけではない。

つまり、端的にいって、ワクチンと薬ができたからインフルエンザの脅威が収まったというわけではない。
単純に、インフルエンザはコロナより怖くないのだ。
なぜこのような言説になるのかというと、おそらくその根底にあるのは医療技術の力で危機を乗り越えていけるのではないか、というロマンだろう。

コロナの致死率は、インフルエンザの20倍ある。

コロナウイルス

まずウイルスとはなんなのか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9 が十分にわかりやすいが、特になぜウイルスに感染すると人がダメージを受けるのかは下記の説明がわかりやすい。

ウイルスが感染して増殖すると、宿主細胞が本来自分自身のために産生・利用していたエネルギーや、アミノ酸などの栄養源がウイルスの粒子複製のために奪われ、いわば「ウイルスに乗っ取られた」状態になる。
これに対して宿主細胞はタンパク質や遺伝子の合成を全体的に抑制することで抵抗しようとし、一方でウイルスは自分の複製をより効率的に行うために、様々なウイルス遺伝子産物を利用して、宿主細胞の生理機能を制御しようとする。またウイルスが自分自身のタンパク質を一時に大量合成することは細胞にとって生理的なストレスになり、また完成した粒子を放出するときには宿主の細胞膜や細胞壁を破壊する場合もある。このような原因から、ウイルスが感染した細胞では様々な生理的・形態的な変化が現れる。

この中で色々なウイルスの分類があって、コロナウイルスもある。
コロナウイルスは大別すると7種類あって、うち4種類はいわゆる風邪、残りの3種類がsars, mars, covid19となる。
これの中のcovid19をコロナウイルス、とよんでいるわけだけど、これはやめたほうが良くないか?興味を持ってcovid19について調べたり、聞こうと思っても、「コロナ」といったときにそれが風邪を含むコロナウイルスのことを指しているのか、ベータコロナウイルス属のSARS-CoV-2=covid19を指しているかわからない。
sars2とよんだほうがわかりやすいと思うのだが・・・