サイキックペーパー

久々にtedの動画を見た。デイビットバーチという金融コンサルのプレゼン。

バーではあなたの年齢が、小売店ではあなたのPIN(個人認証番号)が必要ですが、名前はそうではありません。名前が必要なのはなりすまし犯だけです。IDの専門家デイビッド・バーチが、断片化することで個人名を必要としない、より安全な個人認証方法を提案します。


要約すれば、必要な証明はケースによって異なる。本来は必ずしも名前はいらない。という話で、それは公開鍵暗号方式等のテクノロジーで解決できるはずだって言う話で、bitcoinとも親和性がある。

サイキックペーパーっていうのはSFの紙で、

白紙だが、相手が見たい身分を見せる事が出来、自分の身分を偽ることができる。

このテクノロジーの比喩だ。

そして、そういう本を書いている。知人に勧められてポチった。まだ届いていないけど、めっちゃ楽しみだしボリュームのある本なので予習する。

ビットコインはチグリス川を漂うの予習

電子マネーと電子識別の権威である著者が描く未来のマネー像は、わたしたちのアイデンティティと分かちがたく結びついたマネー、そして、中央銀行の拘束から解放された、コミュニティの評判(レピュテーション)に基づくマネーだ。マネーの三大機能を踏まえつつ、マネーの過去と未来を架橋し、新たなパラダイムを提示する。中世イングランドの合札から、ウエスタン・ユニオン社の電子送金サービス、ニクソン・ショック、ケニア等の決済・送金サービス、Mペサまで、マネーの歴史をたどりながらマネーの未来学を打ち立てる一冊。

とりあえず、wiredのレビューを見てみた。

マネーの〈過去〉(=「マネー1.0」)とは、商品に対する負債から始まり、アトム化の道を歩んだ時代。アトム化技術の開発に合わせて、硬貨や紙幣が開発された。本書では古代のメソポタミアで使われた粘土を焼き上げた「硬貨」や、印刷技術をいち早く開発した中国の「紙幣」などが紹介される。最も古い鋳造硬貨はリディアのもので2,500年前のことだ。

次に、マネーの〈現在〉(=「マネー2.0」)は1871年に始まった。発端はウェスタンユニオンによる電信送金の開始であり、その時以来、マネーのビット化、アトム離れが始まる。タイミング的には産業革命と軌を一にしているように見えるので、マネー2.0は産業革命とともに始まったなどと言いたくもなるのだが、本書ではそこはもう少し厳密に、「何がマネーをカタチづくるのか」という点にこだわっている。具体的には、電磁気学に注目し、それが通信技術として最初に応用された電報に注目した。送金の際に、物理的存在が一切必要なくなることで、マネーのアトムからの解放が始まる。

最後に、マネーの〈未来〉(=「マネー3.0」)は1971年から始まった。ニクソンによる米ドルの兌換性の放棄がきっかけであり、この時以来、マネーはアトムとの本質的なつながりを放棄し、完全ビット化を果たした。紙幣や硬貨がいまだに流通しているのは、単なる社会的慣性にすぎない。

ふむ。