君は月夜に光り輝く

なんだか物語が読みたくなって、読んでみた。君の膵臓を食べたい、は読んでないんだけど。

とても読みやすい文章で、わざとらしい演出もなく、スッと物語が入ってきた。

愛するものが死んだときには、自殺しなきゃあなりません。

という中原中也の詩(この人自身初めて知ったが)に近い心理で、主人公は葛藤する、そしてこれは私小説の部分もあって、作者も大切な友人を若くしてなくしているようだ。

きっと、10代後半にこの本を読んでいたら、感じることもきっと全然違った。当時の自分に、いきなりジョージーウェルの1984を読んで、とはいはないけど、こうやって日常に近いところの物語から入っていって、自分の世界は目に見えるものだけじゃないって気づけると、いろいろ楽になってたと思う。